近年供養の形は多様化し、❝墓地に墓石を建てる❞という一般的な供養以外の方法も注目されています。
以前より供養の方法として選択されていた散骨も、その一つです。
散骨にはいくつかの種類がありますが、この記事では海洋散骨についてくわしくご紹介します。
海洋散骨とはどんな散骨なのか、海洋散骨はどのような人が向いているのかなどを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
散骨にはいくつかの種類があります。
散骨の名称
概要
海洋散骨
● 専用の船で沖合の散骨ポイントまで行き散骨を行う
● 遺族が船に同乗するプランと業者へ委託するプランによって費用が異なる。
山林散骨
● 散骨をしても支障のない山間部などへ行う
● 山中散骨とも呼ばれる
宇宙散骨
● ロケットで宇宙空間へ遺骨を放出する
● 宇宙葬とも呼ばれる
空中散骨
● 航空機から散骨する方法や風船に遺骨をくくりつける方法がある
散骨する場所や方法によって、相場の費用も大きく異なるので、散骨を検討する場合は事前の情報収集が必要です。
散骨の中でも比較的認知度の高い海洋散骨…海洋散骨とはどのような供養の方法なのかについて、ご紹介します。
海洋散骨とは、故人の遺骨を粉末状にして、海洋上に散布することです。
海洋散骨は陸地から離れた海域で行うため、船に乗って許可されているポイントまで行き、散骨を行うという流れになります。
遺族が自分たちで散骨をする方法だけではなく、業者に依頼して散骨を代行してもらうことも可能です
散骨自体は法律で禁止されてはいませんが、自治体によっては海洋散骨を禁止しているところもあります。
散骨を行うにあたって、『墓地、埋葬等に関する法律』『民法』『刑法』などの法律や、各自治体で定められている条例などに違反がないことが大前提です。
海洋散骨を執り行う業者では、厚生労働省の定めたガイドラインに則って粉骨から散骨までをサポートしてくれます。
自分達で行うことも不可能ではありませんが、トラブルを防ぐためにも専門の業者へ依頼することがおすすめです。
海洋散骨はお墓に納骨をするという従来の供養の方法とは異なるものです。
どのような人が海洋散骨に向いているのか、3つの特徴をご紹介しましょう。
終活で使用するエンディングノートに海洋散骨を希望すると書かれていたり、生前に海洋散骨を希望する意思が明確になってたりする場合は、故人の希望に応じて海洋散骨で供養を行うべきです。
自然が好きだった人、海が好きで縁のある生活をしていた人、お墓への納骨ではなく自然に還りたいという希望を持っていた人など、生前の様子から遺族が判断するのも良いでしょう。
お墓を建てても継承者がいない…という人は、海洋散骨が適しています。
海洋散骨は故人の遺骨を海に還す供養のため、仮に継承者がいなくても無縁墓などになることはありません。
お墓の継承者がいない…とお悩みの方には、海洋散骨がおすすめです。
経済的な理由で墓地・墓石の購入が難しいという人には海洋散骨が向いています。
一般的な墓地や墓石の購入には、まとまった金額が必要です。
加えて管理費なども払い続ける必要があり、ひいては墓じまいなどの費用がかかる可能性もあります。
墓地・墓石購入の費用がない、後継者に費用面で負担をかけたくないという場合は、海洋散骨の検討をおすすめします。